【僻地・田舎を回避】理系技術職でも都会で働きたい!都心で働ける業界・職種を解説

エンジニアのキャリア

工学系の学部や大学院、高専の就職先で一番多いのが大手メーカーですが、普通に大手メーカーに就職すると配属ガチャによって僻地工場に配属となってしまいがちです。

私も僻地勤務の経験がありますが、現状、僻地勤務はデメリットが多すぎて正直、今どきの若者にはおすすめしづらい環境だと感じることが多く、都会と田舎との格差がSNSなどで注目されていることもあり、「都会で働きたい」という理系の学生が増えてきている印象です。

理系就活生
理系就活生

確実に都会で働く方法を教えてください!

キャリ造
キャリ造

都会で確実に働くための業界や職種、就活の進め方を解説します!

この記事では、理系出身(造船系)で4社を渡り歩いて僻地工場の現場から都心のオフィス勤務まで幅広い働き方を経験した私が、理系技術職であっても都心で働ける業界や職種を解説していきます。

この記事はこんな人におすすめ
  • 都心で働きたい理系の就活生
  • 都心で働ける環境に転職したい理系エンジニア

勤務地はキャリアにおいて非常に重要

就職先や転職先選びの軸は人によって様々ですが、「やりがい」や「給料」だけではなく「勤務地」も非常に重要です。勤務地によって自分自身と家族(特に子ども)の生活の質や得られる経験・体験が大きく変わってくるからです。

私は高専から一社目に就職するときは、「名門メーカーで好きな船の仕事ができれば勤務地は田舎でも構わない」と「やりがい」と「社格(見栄)」を重視して会社選びをして、大手造船メーカーの地方造船所勤務となります。

しかし、実際に大手メーカーで働くと目先の業務に忙殺され、社内調整などやりたくもない仕事も多くやらなければならず、数年もすれば「やりがい」の重要度は低下していきます。それに対して「得られる報酬・対価」や「身に着けられるスキル」、「勤務地」、「プライベートの充実」といった他の要素の重要度の方が高いと感じるようになります。

特に勤務地によって「得られる体験・情報」や「生活の質(恋愛、娯楽、学びなど様々)」に大きな格差が生まれます。地方の現場で得られない経験もある一方で、現状の地方(特に田舎・僻地)の環境を考えると、特に20代の若くて貴重な時間を僻地で過ごすことは大きな損失と言わざるを得ません。

キャリ造
キャリ造

地方勤務の厳しい現状についてこちらで解説しています。

配属ガチャ・勤務地ガチャを回避する方法

大手メーカーの工場が地方に多い理由としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 広大な土地が必要
  • 騒音・環境問題
  • 海上輸送の利便性
  • 地価・固定資産税

そして、内定後(入社前や研修後)に配属が決まる制度である大手メーカーに入社するといわゆる「配属ガチャ」によって僻地に飛ばされてしまう可能性があります。

特に詳細設計や生産技術などの製造部門に近い職種の場合、地方工場勤務となる可能性が高いと言えます。そのような企業は地方勤務になることを覚悟の上で入社するべきです。

一方で、以下のような方法で理系であっても僻地勤務を回避できる可能性を高めることができます。

  • 勤務地(配属先)候補に僻地がない企業に応募する
  • 配属確約という形で部署ごとに選考する企業における都心勤務の部署に応募する

近年では大手メーカーであっても配属ガチャやそれに伴うミスマッチ、短期離職を避けるために部署ごとに選考を行い内定後の配属を確約するといった形で採用を行う企業が増えてきている印象です。

理系でも都会勤務が狙える業界

先ずは、理系でも都会勤務が狙える業界を紹介します。都会勤務が狙える業界はここで紹介するもの以外にもありますが、ここでは造船学科出身の私が就職・転職活動した経験に基づいて紹介していきます。

海運業界

代表的な企業として日本郵船や商船三井、川崎汽船が挙げられ、陸上職技術系として理系出身学生を募集しています。陸上職技術系の代表的な業務としては、新造船建造や修繕を技術面でサポートすることが挙げられます。

基本的に勤務地は東京本社で必要に応じて地方の造船所や港に出張するといった働き方になるので都会勤務の夢を叶えることができます。

私は日本郵船の説明会に参加したことがありますが、日本郵船の本社は丸の内の一等地、東京駅や皇居のそばにあり、まさに日本の中心、大都会の中の大都会、勝ち組といった言葉が似合う場所でした。

ただし、選考難易度は普通の大手メーカーより高く、私も大手三社にエントリーしましたが恥ずかしながら書類選考落ちに終わりました。また、造船所や港への出張も多く、現場寄りの仕事も少なくありません。

船級協会(日本海事協会)

船級協会は、船が所定の基準を満たしているか検査して認定する機関です。日本の場合は日本海事協会(通称NK)になります。

日本海事協会は東京勤務ができることもあって造船学科の学生の就職先として人気で、技術職は基準策定、図面の審査や現地(造船所)での検査といった業務を行います。

造船学科の学生以外の知名度は低いですが、大学院の電気系に所属していた私の同級生も就職しており、造船学科以外であっても就職して活躍することができるので狙い目の就職先です。

ただし、海運業界と同じく、造船所や港への出張も多く、現場寄りの仕事も少なくありません。

国家公務員総合職(防衛装備庁や特許庁など)

就職する省庁にもよりますが、国家公務員総合職であれば、東京にある省庁で働ける可能性が高いです。

例えば、私が挑戦した防衛省装備庁(例えば、艦船関連)の勤務地は市ヶ谷か目黒ですし、現在の仕事(知的財産)で関りが深い特許庁の勤務地は霞が関となります。一方で、国土交通省の知人がいますが国土交通省の場合は地方転勤が多い印象です。

難関である国家公務員総合職試験に合格して官庁訪問での選考を突破する必要があるので難易度は高いのですが、公務員試験は勉強による努力が報われやすいです。

特許事務所

特許出願をしたいメーカーといったクライアントの代理人として特許庁に対する手続きの代理などをする事務所です。このような手続きの代理をするには弁理士資格を持っている必要がありますが、弁理士の補助者(特許技術者)として働きながら弁理士資格取得を目指すことも可能です。

特許事務所は、クライアント企業の本社(知財部)や特許庁とのやり取りにおいて便利な都心(東京・大阪)にあることが多く、特許事務所に就職すればほぼ確実に都会で働くことができます。

特に、コロナ禍以降はweb会議やリモートワークが一般的になり、フルリモートや地方のサテライトオフィスで働くこともでき、働く場所を自由に決めることができます。さらに、経験を積めば独立開業も目指せるなど夢のある世界です。

ただし、修行中は大手メーカー勤務よりも年収が低くなりがちで立場も不安定であるという点や結果(売上)で評価される厳しい業界でもある点には注意が必要です。

新卒でいきなり特許事務所に入る人よりも転職で入る人の方が多く、僻地工場の技術職から都会の特許事務所の弁理士へキャリアチェンジすることも珍しいことではありません。

コンサルティング業界

コンサルティング業界も、理系出身者が都会勤務しやすい業界の一つです。

特に、

  • ITコンサル
  • 製造業コンサル
  • 戦略コンサル
  • シンクタンク

などでは理系出身者も多く活躍しています。

コンサル会社の本社は東京に集中しているため、都会勤務を叶えることが可能で、若いうちから大企業経営層と仕事できる経験や、高年収を狙いやすい点は大きな魅力です。

一方で、特許事務所と同様に結果が強く求められる厳しい業界でもある側面もあります。私の転職時の同月入社の同期にもコンサル出身の方がいましたが、クライアントが高額なコンサル料を払っている分、重圧がしんどかったとのことでした。

IT・ソフトウェア系

IT・ソフトウェア業界の企業も東京や大阪といった大都市に集中しており、社風も今どきであるためリモートワークなど柔軟な働き方が受け入れられやすいです。

JTCと呼ばれる大手メーカーであってもソフトウェア開発職の場合、地方の現場と離れていても仕事としては成立することと、僻地では優秀な人材を集めることが困難であることから都心の本社に開発部隊を置いているといった事例もあります。

大手メーカー・製造業の技術職でも都会勤務が狙える職種

大手メーカー・製造業の技術職と聞くと僻地工場勤務というイメージが付きまといますが、都心の本社で働ける職種も存在します。前述した通り近年では部署ごとに選考する企業も増えているのでこれらの職種の選考受けることで僻地勤務を回避できる可能性が高まります。

職種都会勤務との親和性備考
研究工場程ではないにしても研究所の立地は地方が多め
基本設計・商品企画(開発)本社部門や顧客との連携のため本社に置かれることが多い
知的財産本社部門や特許事務所との連携のため本社に置かれることが多い
詳細(生産)設計×生産部門との連携のため地方工場に置かれることが多い
ソフトウェア設計基本的には詳細設計と同じだが、人材確保のために都心に置かれることもある
生産技術・スタッフ×生産部門のため地方工場に置かれる
品質保証×生産部門との連携のため地方工場に置かれる

基本設計・商品企画(開発)

設計でも最上流工程の基本設計や商品企画の部門は都心の本社に置かれていることも多いです。理由としては、同じく本社にあるマーケティング部門や営業部門と連携する必要があることや、顧客に技術説明をしたり協力して仕様決めをする関係上、都心の本社にある方が都合がよいからです。

例えば、造船会社の場合、船の基本仕様を決める基本設計部は同じく都心にある顧客である海運会社(前述)や船が所定の基準を満たしているか認定する船級協会(前述)と協力しながら船の基本仕様を定める関係上、都心(特に東京)にある方が都合がよいです。

ただし、技術系職種の中でも花形で人気のある職種で募集人数も多いわけではないので、配属されるための競争は激しいです。

知的財産

自社の技術を特許などで権利化して保護したり、他社の特許に対応したりといった知的財産全般の計画、管理を行う部署です。知的財産に関する戦略を立てる上で、事業戦略を策定する部署や上層部と連携する必要があることから都心の本社に置いている企業が多いです。

大学で知的財産について学ぶ機会はあまりなく、知名度もそこまでないため学生に人気があるとは言えず、狙い目の部署でもあります。

ソフトウェア設計(開発)

前述した通り大手メーカーであってもIT人材の確保のためにソフトウェア設計部隊を都心に置いているケースもあります。

まとめ

以上、理系技術職であっても都会で働ける業界や職種を紹介しました。新入社員と話す機会がありましたが近年の学生は理系であっても都心で働きたいという希望が強く、僻地勤務の可能性が高いメーカーに対して忌避感をもっておりコンサルティングなどを目指す学生が多いとのことでした。

それにも関わらず企業側は「満員電車に乗らなくてよい」、「自然豊かな場所で伸び伸び」、「人間関係が密」などと綺麗ごとを並べるだけで、僻地勤務者になんら金銭面や待遇面でインセンティブを与えようとしていません。このままでは、理系技術職が皆、都会勤務を希望して競争に敗れた敗者が僻地に飛ばされるという構図が固定化され、製造業や地方が衰退していく一方です。

都心で働けて好待遇が受けられるコンサルティングや発注側、ルール策定側に理系の優秀な人材が集中し、製造業の現場でものづくりをする人達が冷遇されていなくなっていく現状に危機感を感じます。

この記事を書いた人
キャリ造

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高専卒社会人から大学編入して船舶工学を学び日本船舶海洋工学会奨学褒賞を受賞しました。造船・重機メーカー3社、特許事務所を経験し弁理士試験に合格、現在は知的財産の仕事をしています。それらの経験から高専卒業生や知財業界志望者から相談を受けることもあり、エンジニアのキャリアに関する情報発信を始めました。

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