弁理士試験の勉強を始めるにあたって、まずは勉強法を決めなければなりません。
しかしながら、弁理士試験に初めて挑戦する人にとって全体像がわからず迷われると思います。
- 通学、通信、オンラインと様々な受講形態があるけれどどれを選べばいいかわからない
- 地方に住んでいるけれどもどんな講座が受講できる?
- 予算をかけなくても合格できる?

私は、通信講座(完全オンライン)で費用を抑えつつ3年での短期合格を果たしました!
どれがいいとか悪いとかではなく、自分の勉強スタイルと合っているか、住んでいる場所、予算などの条件に応じて自分に合っている講座を選べばよいと考えます。ただし、完全独学(市販テキスト)だけはおすすめできません。
この記事では、弁理士試験の勉強法として「資格予備校(通学)」、「通信講座(資格予備校)」、「通信講座(完全オンライン)」、「完全独学(市販テキスト)」、それぞれの概要とメリット・デメリットを整理して、比較検討します。
弁理士試験の4つの勉強法を解説
弁理士試験の勉強法は大きく4つに分けられます。
- 資格予備校(通学)
- 通信講座(資格予備校系)
- 通信講座(完全オンライン型)
- 完全独学(市販テキストのみ)
まずは、それぞれの概要とメリット・デメリットをみていきましょう。
資格予備校(通学型)
LECやTACといった大手資格予備校の教室で講師から直接授業スタイルです。
- 決められたカリキュラムに沿って学習を進める
- カリキュラムで決まった日時に通学する
学生のときのように時間割が決まっていて講師や受験仲間と直接会うので強制力があります。また、サポートが充実しており、学習効率の面でも講師による直接指導に勝るものはないので、勉強のやり方や管理に自信がない人に向いています。

勉強習慣が身についていなかったり、自分なりの勉強のやり方を確立できていない人におすすめです。
一方で、費用が高額になりがちです。また、カリキュラムは土日休みで昼型勤務の人を前提に組まれるので講義時間と仕事の時間が重なっているとそもそも受講ができません。さらに、通学できない地域に住んでいる場合も受講できないというデメリットがあります。

費用の制約がなく、通学可能な環境でないと受講が難しいです。
通信講座(資格予備校系)
大手資格予備校(LECやTAC)では同じコースでも通学型と通信型が用意されていて、その通信型がこれにあたります。
カリキュラムは通学型と同じで、通信型なので授業は配信された動画を視聴して、課題はオンライン・郵送で提出します。
- 通学型と同様に決められたカリキュラムに沿って学習を進める
- 配信された動画を視聴してオンライン・郵送で課題を提出する
- 疑問点は講師にメールやチャットで質問
資格予備校側もできるだけ通学型と遜色ないサービスを提供しようとしているため、通学型に近いサポートが受けられますし、講師も個々の受講生に個別対応してくれます。
なおかつ、通学型のデメリットである時間や場所の問題も解決されるのは嬉しいポイントです。

資格予備校でしっかりサポートを受けて学習したいけれども時間や場所の制約がある人におすすめです。
費用は通学型とほぼ同じで通信だからといって安いわけではありません。また、講師にその場で質問できず、回答までにタイムラグがある点や受験仲間との切磋琢磨が難しい点がデメリットです。
通信講座(完全オンライン型)
大手資格予備校のように教室や通学型講座の提供はせずにオンラインのみで講座を提供している講座がこれにあたります。弁理士試験の場合は資格スクエア、アガルート、スタディングが該当します。
- スマホやパソコンで講義動画を視聴して演習するスタイル
- 基本的に紙の教材はなく、スマホやパソコンで完結
- 学習ペースの管理はなく、基本的に個別対応はなし
基本的にはスマホやパソコンで完結して、資格予備校のように学習ペースの管理や講師の個別対応はないので、自分のペースで学習を進めます。その点では独学と呼んでいいと考えています。
このような形でコストダウンしているので、資格予備校と比較すると費用は格段に安くなります。

費用を抑えたいかつ、自分なりの勉強習慣、勉強法を確立できている人におすすめです。
当然ながら費用に応じてサポートや個別対応が薄くなってしまうので、大学受験や他の資格試験などで自分なりの勉強習慣、勉強法を確立できていないと挫折しやすいです。その点、弁理士試験の受験生に多い、難関大学理系出身者であれば、問題にならないと考えます。
完全独学(市販のテキストのみ)
これまで述べた資格予備校やオンライン講座を使わずに書店で買える市販テキストのみで学習するという方法です。
結論を言うと、これは非現実的であるためおすすめしません。
というのも、弁理士試験の出題範囲は膨大で市販テキスト数冊でカバーできるレベルではないため、出題範囲すべてをカバーできる市販テキスト自体が存在しません。
また、理屈上は、条文と工業所有権法逐条解説と判例と審査基準を理解できれば合格できますが、初学者読み進められるような内容ではありません。
そのため、最低でもオンライン講座の受講は必須といえます。
予備校・通信講座・独学を徹底比較
| 比較項目 | 資格予備校(通学) | 通信講座(資格予備校系) | 通信講座(完全オンライン型) | 完全独学 |
|---|---|---|---|---|
| 費用 | △ 40~50万円程度 | △ 40~50万円程度 | 〇 10~30万円程度 | ◎ 数万円程度 |
| 質問サポート | ◎ 疑問点はその場で解決 | 〇 メールなどで対応 | △ あっても有料オプション | × なし |
| 学習サポート | ◎ 個別対応あり | ◎ 個別対応あり | △ 基本的に個別対応なし | × なし |
| 学習管理 | ◎ カリキュラムに沿って進行 | ◎ カリキュラムに沿って進行 | △ 基本的に自己管理 | × なし |
| 続けやすさ | ◎ サポート充実 | ◎ サポート充実 | 〇 勉強習慣が必要 | × ほぼ不可能 |
こうして比較してみると、高価であるもののサポートが重質している資格予備校と、安価であるものの受講者任せの要素が多い通信講座(完全オンライン型)との違いがはっきりとわかります。
また、完全独学は継続自体がほぼ不可能なので論外となります。

正直、どれを選ぶかは費用次第なのですが、最低でも完全オンライン型の通信講座の受講は必要という結論になります。
結局、自分にはどれが向いている?
資格予備校に向いている人
- 弁理士試験受験に十分な予算を用意できる人
単純なのですが、予算が許すのであれば、勉強が得意であろうとなかろうと資格予備校一択です。前述したとおり、練られたカリキュラムや充実したサポート、テキストや模試、得られる情報、講師や受験仲間と切磋琢磨できる環境と、合格に必要な環境がすべて揃えられるので、それ以外を選ぶ理由がありません。

「苦労や時間をお金で買う」という考え方になります。
通学がベストですが、住んでいる場所や仕事時間とカリキュラムとの兼ね合いで制約がある人は通信となります。
通信講座(完全オンライン型)に向いている人
- 弁理士試験受験にかけられる予算に制約がある人
- 自分なりの勉強習慣、勉強法が確立できている人
予算に制約があって資格予備校は厳しいという人でも、完全オンライン講座で合格することは可能です。
ただし、勉強習慣が身についている人でなければ、勉強を継続して短期合格するのは正直難しいと考えます。私も完全オンライン講座の中で最安値のスタディングを受講して3年で合格していますが、過去に社会人として働きながら大学受験の勉強をして大学進学した経験があり、大学在学中から様々な資格試験に挑戦してきたので勉強習慣は身についている状態で弁理士試験に臨みました。
弁理士試験の受験者の多くが難関大学の理系出身者で、そのような人であれば、勉強習慣と勉強法の確立という点で全く問題ないと言えます。
まとめ
弁理士試験でどの勉強法を選ぶかについて、費用をかけて資格予備校を受講するのがよいのは確かです。
しかし、若手社会人にとって40~50万円というのは結構な大金で、途中で辞めてしまって費用を無駄にするのが怖くて挑戦を躊躇している人も多いと思います。
しかし、完全オンライン型の通信講座の登場で挑戦へのハードルは下がっているので、これまで、真面目に勉強をしてきた一方で独立志向の強い理系出身エンジニアの人はぜひ弁理士という道も検討してみましょう。



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