高専からの大学編入・進学先の選び方|総合大学、工業大学、技科大、専攻科の4つを高専卒業生が解説

大学での学び直し

高専本科からの進学先として各種大学や専攻科が挙げられますが、選択肢が多すぎてどこに進学するか迷われている方も多いかと思います。

高専生
高専生

進学することにしましたが進学先をどうしようか悩んでます。

キャリ造
キャリ造

この記事では高専からの代表的な進学先について解説します!

この記事では、高専卒社会人から大学編入した経験をもとに各種進学先の特徴とメリット・デメリットについて解説します。

総合大学

総合大学の場合、法学部や経済学部といった文系学部を含め学部数が多いことが特徴です。

そのため、履修しないといけない文系科目(例えば、第二外国語等)を他の学部と受けたり、サークルやアルバイトで他の学部と関わる機会が多いのが特徴です。

したがって、多様な学問や人、価値観に触れる機会が多い点が魅力です。

旧帝国大学(旧帝大)

北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学を指します。戦前の帝国大学を継承しており、国立大学の中でも上位に位置する大学群です。

他の国立大学と比較して編入試験の難易度は高く、試験は2日間(他の国立大学は1日であることが多い)あることが多く、科目数も多いです。

また、東京大学等の一部の大学では3年次ではなく2年時の編入となるケースもあります。

地方国立大学

高専からの編入で一般的な選択肢かと思います。私も地方国立大学に編入しました。日程さえ重ならなければいくつでも受験できるので、無理のない範囲でいくつか受験するとよいと思います。

総合大学のメリット

  • 多様な学問や人、価値観に触れる機会が多く、知識や経験、人間関係の幅を広げることができる。
  • キャンパスが広大であることが多く、施設(図書館、学食など)が充実している。

総合大学のデメリット

  • 高専時代から変化が大きいので最初は戸惑いを感じることもある。
  • 一般科目の履修が煩わしく感じることもある(私は第二外国語が大変でした)。

工業大学

有名大学としては、東京科学大学(旧東京工業大学)、九州工業大学、名古屋工業大学が挙げられます。東京科学大学を除いて工学部しかない単科大学であることが多いです。

特に東京科学大学の評価、難易度は旧帝国大学並みに高いので、入念な受験対策が必要です。

工業大学のメリット

  • 工業系の大学なので、校風や男女比が高専に近く、高専時代とのギャップが少ない。
  • 専門の大学なので理工学分野における教育、研究に強みがあり、勉強や研究に集中することができる。

工業大学のデメリット

  • 男子学生がほとんどで他学部と交流する機会もないので、総合大学と比較すると高専時代からの変化が少なく多様性に欠ける。

技術科学大学

豊橋技術科学大学や長岡技術科学大学が挙げられます。こちらも工業系の単科大学ですが、工業大学と比較して高専からの編入生が多い点が特徴です。

技術科学大学のメリット

  • 高専からの編入生が多く、工業大学以上に高専時代とのギャップが少ない。
  • 高専からの編入生の受け入れに積極的なので難易度が比較的低い。

技術科学大学のデメリット

  • 高専出身者が多くを占めるため、工業大学以上に高専時代からの変化が少なく多様性に欠ける。
  • 大学としての知名度が低い。

専攻科

専攻科は高専本科(5年制)を卒業後、さらに2年間、高専に通って研究を行うところです。

専攻科を卒業すると、大学卒業と同じく学士の学位が与えられます。そして、専攻科卒業後、他の大学の大学院に進学することもできます。

専攻科のメリット

  • 高専時代の指導教官の下で高専時代の研究をさらに深めることができる。
  • 大学編入と比較して学費が安価かつ高専時代の生活をそのまま続けるので生活費も節約できる。

専攻科のデメリット

  • 高専の延長なので新しい変化が殆どない。
  • 専攻科の同級生が少なめなので人間関係の広がりに乏しい。
  • 専攻科自体の知名度が低く、学歴としてアピールし難い。

オープンキャンパスに行ってみよう!

編入先・進学先を決めるにあたって、オープンキャンパスに行って大学や研究室の雰囲気を知ってみるのがおすすめです。

オープンキャンパスに行くとその後の志望理由書の作成においても具体性や説得力が出ますし、行って損はありません。

まとめ

高専本科からの代表的な進学先について説明しました。自分自身の価値観や経済状況によって最適な選択肢は変わりますが、新しい変化や多様な価値観や知識に触れられる点で総合大学への編入がおすすめです。

一般論としては、総合大学または工業大学を第1志望としつつ、技術科学大学や専攻科を滑り止めとして受験しておくのがよいと思います。

編入試験の対策、勉強法については、下記の記事にまとめています。

この記事を書いた人
キャリ造

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高専卒社会人から大学編入して船舶工学を学び日本船舶海洋工学会奨学褒賞を受賞しました。造船・重機メーカー3社、特許事務所を経験し弁理士試験に合格、現在は知的財産の仕事をしています。それらの経験から高専卒業生や知財業界志望者から相談を受けることもあり、エンジニアのキャリアに関する情報発信を始めました。

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