【未経験から弁理士へキャリアチェンジ!】知財業界への転職のための4つの方法|地方で弁理士になった私の事例あり

弁理士へのキャリアチェンジ

日常生活で知的財産(以下、知財)を意識することはほとんどありませんが、どんな業界でも知財について一切考えずにビジネスを進めることはできません。

知財を考えずにビジネスをすると、突然の知財トラブルによってビジネスが止まってしまったり、知財を活用できずに大きなビジネスチャンスを逃してしまうことになります。

したがって、知財の知識はどんな業界でも必要とされる(通用する)汎用性の高いスキル(専門性)の一つとも言えます。

技術系社員
技術系社員

これまで社内の調整業務ばかりしているので、これからは社外でも通用する専門性を身に着けたいです!

キャリ造
キャリ造

社外でも通用するスキルの一つとして知財が挙げられます。今回は未経験者が知財業界(弁理士)へキャリアチェンジする方法を紹介します!

この記事では、未経験から地方で知財のキャリアをスタートさせた私の経験を基に知財未経験の技術系社員が知財分野へキャリアチェンジするためのノウハウを紹介していきます。

この記事はこんな人におすすめ
  • 社外でも通用する専門性を身に着けたい技術系社員
  • 住み慣れた地方で知財業界へキャリアチェンジしたい方
  • 未経験から知財業界へキャリアチェンジしたい方

知財業界へのキャリアチェンジで先ず知っておきたいこと

そもそも、知財業界(弁理士)がどんな仕事をするのかよくわからないという方は、まず以下の記事から読んでみて予備知識をインプットしておきましょう。

未経験から知財業界へキャリアチェンジする方法

予備知識を確認したところでいよいよ本題に移ります。

いくつか方法を挙げますが、即効性の高い方法(転職等)ほどリスクが高くて、リスクの低い方法(異動等)ほど即効性低いので、トレードオフの関係にある即効性とリスクを考えて自分にあった方法を選んでください。

社内で知財部への異動を目指す

社内で知財部がある場合は、その部署への異動を目指すという方法があります。

最もリスクが低い方法ですが、異動が叶うかは運によるところも大きく、なかなか自分でコントロールすることが難しいです。

いきなり知財部への異動が難しい場合は、開発部の知財推進者のように知財部と接点の多いポジションについて経験を積んで知財部への異動を目指すとよいと思います。

キャリ造
キャリ造

知財との接点を増やしながら異動を目指しましょう!

知財部への異動のメリット
  • 転職というリスクを負わずに知財業界へのキャリアチェンジを実現できる。
  • 社内で築いた人間関係、社内システムや技術などの知識をそのまま生かせる。
知財部への異動のデメリット
  • 異動の希望が叶うかは、社内外の情勢により変動するため、自分自身でコントロールできない。
  • 現在の社内評価をそのまま引き継ぐので年収があまり上がらないこともある。

他社の知財部へ転職する

社内での移動が難しかったり、社内の知財部では目指すキャリアが達成できないようであれば他社の知財部の求人に応募して転職するという手段があります。

転職に成功すれば知財業界への安定した道が開けますが、ある程度の経験者を求めている場合も多く未経験の場合のハードルは高めです。

転職を目指すにあたっては、今の会社で開発者として特許出願を多くしたり、知財部に対する窓口を担当するなどして知財との接点を増やしたり、知的財産管理技能検定のような資格を取得するなどしてアピールするとよいと思います。

キャリ造
キャリ造

企業知財は即戦力の経験者を求める傾向が強いです…。

知財部への転職のメリット
  • 転職に成功すれば安定した立場で知財のキャリアを積むことができる。
  • 転職をきっかけに年収アップを狙える。
知財部への転職のデメリット
  • 企業知財の中途採用ではある程度の経験が求められることが多く、未経験の場合ハードルが高い。

特許事務所へ転職する

知財未経験から思い切って特許事務所へ転職するという手段もあります。特許事務所は人手不足であることもあり、未経験者であっても歓迎してくれる場合も多いです。

しかし、入るためのハードルが低くても、一人前になるまでの道は険しいです。一人前になるまでは大手企業よりも年収も低めになることや、成長が見込めないと退職勧奨の対象になるなど立場が不安定です。

キャリ造
キャリ造

入るのは簡単でも一人前になるのが難しいです…。

特許事務所への転職のメリット
  • 未経験者でも歓迎してくれる事務所も多い。
  • 専門家としてのキャリアが期待できる。
特許事務所への転職のデメリット
  • 一人前になるまで大変で、弁理士資格も求められる。
  • 一人前になるまで年収が低めで立場が不安定。

特許調査会社への転職

特許調査会社は、特許を始めとした知財情報の調査や分析を行っている会社です。大手企業の調査子会社として設けられていることもあります。

調査が主な業務になり、そのままでは幅広い知財業務はできないのですが少ないリスクでキャリアチェンジへのきっかけとして活用できるので私個人としてもおすすめです。

このルートでは調査会社でサーチャー(調査担当者)として経験を積んだ後に特許事務所などへ転職を目指します。

キャリ造
キャリ造

このルートで成功している弁理士も結構います!調査業務の内容は以下の記事にまとめています。

私が直面した地方で知財業界へキャリアチェンジする難しさ

地方で未経験から知財業界へキャリアチェンジする難易度は高めです。

未経験から知財業界で働くには十分な教育やサポートを受ける必要があります。

そのような環境として大規模特許事務所や大手企業の知財部が挙げられますが、大手特許事務所や大手企業の知財部は東京や大阪に集中しがちです。

一方、地方では、下記のような職場で規模も数人規模なので何でもこなせる経験者が求められがちです。

地方での知財の仕事
  • 大手企業の地方事業所の知財担当者
  • 中小規模の特許事務所や大規模事務所の地方オフィス
  • 地方の中小企業の知財担当者(他の業務と兼任の場合が多い)
キャリ造
キャリ造

私の場合、未経験から特許事務所に転職したときも企業知財に転職したときも約半年間、大都市の本部オフィスや本社で教育を受けました。

地方で未経験から知財業界へキャリアチェンジしたい場合は、先ずは大都市に出て半年以上教育を受けてから異動という形で地方に赴任するというのが現実的かと思います。

とはいえ、地方への赴任後は若手が自分しかいないという状況で相談できる人も身近におらず孤独になるので、やはりハードルは高いです。

それでも挑戦したい方は、そういった条件で求人を出している特許事務所や企業もあるので探してみるとよいと思います。

知財業界へのキャリアチェンジに必要な条件のまとめ

知財業界は他の業界と比較して平均年齢が高めですが、知財の求人では、未経験の場合35歳までを目安にしていることもあり、若いに越したことはありません。

したがって、未経験から知財業界にキャリアチェンジしたい場合30代半ばまでに以下のようなことを実践しながら、知財部へ異動希望を出したり知財の求人に応募していくとよいと思います。

  • 今の部署で特許出願や知財窓口を担当するなどして知財との接点を増やす。
  • 知的財産管理技能検定など知財に関する資格を取得する。
この記事を書いた人
キャリ造

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高専卒社会人から大学編入して船舶工学を学び日本船舶海洋工学会奨学褒賞を受賞しました。造船・重機メーカー3社、特許事務所を経験し弁理士試験に合格、現在は知的財産の仕事をしています。それらの経験から高専卒業生や知財業界志望者から相談を受けることもあり、エンジニアのキャリアに関する情報発信を始めました。

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