【弁理士はやめとけ?オワコン?】弁理士を10カ月で辞めた私が後悔したこと

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理系最難関資格と呼ばれ、独立開業や高収入、自由な働き方など理系や技術系の夢を叶える可能性を広げる弁理士資格。一方で「弁理士 やめとけ」「弁理士 オワコン」といった検索もそれなりにされています。

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弁理士は「やめとけ」と言われる理由を知りたいです!

キャリ造
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私が実際に弁理士になって後悔したところを紹介していきます

この記事では、約3年間の勉強で弁理士になるもわずか10カ月で弁理士を辞めた私が、弁理士が「やめとけ」と言われる理由や「後悔したこと」を解説していきます。

弁理士は「やめとけ」と言われる理由

私が弁理士試験に合格して弁理士になって感じた「やめとけ」といわれる理由は大きく3つです。これは弁理士だからというよりは、どの士業系資格に共通することです。また、「資格を活かして稼ぐ努力をして維持費用が問題にならないくらい稼ぐ」ことで克服することができます。

  • 弁理士登録と登録維持費用が高い
  • 資格を活用できずに腐らせてしまうリスク
  • 弁理士の地位は安泰ではない

弁理士登録と登録維持費用が高い

弁理士試験に合格しただけでは弁理士と名乗ることはできません。弁理士を名乗るには実務修習を修了して弁理士登録をして維持する必要があるのですが、それにはとにかくお金がかかります。

特許事務所や企業知財で仕事をしていて事務所や会社負担であるならよいのですが(当然、費用に見合った成果を求められます)、そうでない場合は費用負担の割に得られるものがあまりないので、折角合格しても弁理士と名乗れず宝の持ち腐れになりがちです。

実際に私は現在弁理士登録しておらず弁理士を名乗れない状態なので、資格を腐らせ気味です。

弁理士登録にかかる費用

先ず弁理士登録するだけでも約23万円もかかります。特許事務所や企業知財部に勤務しており、会社や事務所が登録費用を出してくれる(登録から3年以内に退職した場合は返還するなど条件が付く場合もある)のであればよいのですが、そうでない場合、個人にとってはなかなかの出費となります。

実務修習費用118,000円
登録免許税60,000円
登録料・会費50,800円

私は事務所から登録費用を貸与され弁理士登録したものの、上司と所長から退職を示唆され事務所を退職したときに登録費用も返還させられました。登録費用を自腹で払った上に弁理士登録も抹消したので、結果論ですが弁理士登録なんかしなかった方がよかったと思うほどです。

弁理士登録の維持にかかる費用

前段で登録費用のお話をしましたが、登録費用約23万円を払ってそれで終わりではありません。弁理士登録を維持するためには日本弁理士に会費1万5千円を毎月払わなければなりません。

私は、特許事務所を辞めて企業知財に移りましたが、登録・維持費用が会社から出ないため、この費用が家計の負担になることから弁理士登録を抹消しました。

資格を活用できずに腐らせてしまうリスク

どの資格にも言えることですが、資格は持っているだけでは役には立ちません。

弁理士資格を活かせる環境に身を置いて実務経験を積むなどして資格を活用できるようにならなければ宝の持ち腐れです。弁理士の場合は特許事務所や企業知財など知財実務を行う環境でなければ活かすことは難しいです。

私は現在、企業知財部の一担当者という立場なので、正直弁理士登録したとしても、直接的なメリットはほとんどなく、研修が受けれたり弁理士同士のネットワークに入るといった間接的なメリット(意外と重要)しかない状態なので、今の立場で弁理士資格を活用しきることは難しいです。

一方で今の仕事に転職するときに弁理士資格が効いたのも事実なので、特許事務所や企業知財部への転職でのアピールに活用するもの立派な活用です。

また、私は弁理士試験には合格しているので、合格ノウハウや知財業界でのキャリアについてこうしれブログやXで発信するという形で活用しています。

知財実務の下積みに2~3年はかかる

弁理士資格を完全に活かしきるのであれば特許事務所が最適ですが、弁理士試験に合格して弁理士登録するだけですぐに稼げるわけではありません。明細書作成や中間処理といった実務能力を習得して初めて弁理士資格が活かせます。それまでは下積みを2~3年していく必要があり、それまでの給料は低めです。また、その間で実務能力の延ばせなければクビになることもあります。

私が働いていた事務所でも、弁理士資格を持っていない特許技術者が実務能力を活かして安定して働いている一方で、私は弁理士試験に合格したものの実務能力を延ばせず戦力外通告されたので、特許事務所で生き残る上で実務能力は資格よりも重要だと思います。

夢の高収入・自由な働き方にはリスクと苦労がある

リスクを取って挑戦と苦労をして一人前の弁理士になったとしても、大規模事務所の雇われで大手メーカーのサラリーマンと変わらない年収だとあまり報われない感じがします。

そこで青天井の年収を目指して独立開業したいところですが、その場合、自分の収入ゼロでも家族の収入や貯金などでしばらく生活できる状態でなければなりませんし、これまで専門の担当者がしていた営業や事務なども自分で行わなければなりません。独立開業するためには、本人の能力や環境といった条件と苦労、時間が必要になります。

弁理士の地位は安泰ではない

私は、「弁理士は社会的地位のある専門家である」という憧れを持っていたので、弁理士を目指して実際になったのですが、様々な現実に直面したことで弁理士に地位について考え直さなければならないことに気づきました。

社会一般の知名度が低い

同じ士業である弁護士や税理士と比較すると社会一般の知名度が低いです。

そもそも一般人が普段の生活で弁理士を利用する機会はまずないでしょう。私もメーカーに入社して特許出願する機会が来て初めて弁理士という士業を知りました。

よく、「便利屋」と誤解されがちで、各種書類で職業を選択記入するときに、弁護士や税理士、行政書士などはあるものの弁理士がなくて、泣く泣く普通の「会社員」を選ばざるを得ない場面がよくあり、知名度の低さを実感します。

特許事務所における立場が不安定

特許事務所においては、弁理士試験に合格して弁理士になれたとしても、1人前になる前の2~3年の修業期間中は給料が低いかつ立場が不安定です。

理由はどうあれ実務能力が伸び悩むと、仕事を与えられず戦力外通告や退職勧奨という形でクビになります。

実際に私は、クラッシャー上司の下についてしまい実務能力が伸び悩んだこと、そのことで周囲を頼ろうとしたことを自分本位な行動と決めつけられ、弁理士登録から半年で戦力外通告を受け、事務所を去りました。

企業は弁理士を厳しく評価しており、選ばれるための競争が激しい

特許事務所を去って企業知財部に転職して弁理士を利用する側に立場が変わりましたが、企業知財では弁理士の明細書や中間処理の品質をしっかり評価して弁理士を選別しています。

そして、一定の水準を満たさないとよりコストパフォーマンスに優れた事務所へ乗り換えられてしまう厳しさがあることを知りました。

このようにクライアントから選ばれるために事務所間、弁理士間で厳しい競争があるので、1人前の弁理士になっても決して安泰とは言えません。

倫理観・人間性の乏しい弁理士もいる

特許事務所において私が深く関わった弁理士は当時の上司になりますが、その上司はいわゆるクラッシャー上司で、気に入らないところを見つけては徹底的に詰め倒し、私の人格や存在を否定し続けました。また、所長は私に非があると決めつけ退職勧奨を示唆してそれがきっかけで退職を決意しました。そのようなことがあったので私は弁理士に対してよいイメージが持てなくなってしまいました。

どんなに仕事がデキる弁理士でも倫理観や人間力が欠如している人は尊敬に値しないということを学び、弁理士に対する憧れや尊敬は大きな失望に変わりました。

もちろん、そうでない弁理士の方がはるかに多いとは思うのですが、実力で成り上がる性質がある士業の世界では独裁者のように振る舞ったり、他人の気持ちを考えない言動や行動をする人が生まれやすいのだと思います。

オワコン化の原因?生成AIの脅威

これから弁理士を目指す上で気になるのは生成AIに仕事を奪われないかというところかと思います。私が知財実務をしていて感じる現状は以下の通りです。

  • 弁理士の仕事の一つである特許調査は既に生成AIを利用したソフトウェアに代替されつつあります。
  • 中間処理においても、拒絶理由の分析や対応の方向性についてヒントを与えるレベルまで進歩しています(私もたまに利用しています)。
  • 新規出願については、現状、図面も含めてまともな出願書類を完成させるレベルには到達していない印象です。

これらの生成AIが進歩することで、企業が出願書類などを内製化したり、生成AIで儲ける弁理士と仕事を奪われる弁理士とに分断されるなどの変化は確実に起こると思います。そうした生成AIや時代の変化に追随して、それらを利用して稼ぐ力に変えていく弁理士が生き残っていくと思います。

まとめ

弁理士についてネガティブな部分を述べてきましたが、それでも弁理士資格は、特許事務所で出願業務や中間処理業務を行う上で必須ですし、特許事務所や企業知財への転職におけるアピールとしても使えます。

どんな形であれ、弁理士資格そのものや資格取得で得た知識を稼ぐ力に変えてゆくことが大事だと思います。

この記事を書いた人
キャリ造

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高専卒社会人から大学編入して船舶工学を学び日本船舶海洋工学会奨学褒賞を受賞しました。造船・重機メーカー3社、特許事務所を経験し弁理士試験に合格、現在は知的財産の仕事をしています。それらの経験から高専卒業生や知財業界志望者から相談を受けることもあり、エンジニアのキャリアに関する情報発信を始めました。

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