高専のカリキュラムは、技術系の専門科目において大学工学部と遜色のないものですが、いざ高専を卒業して就職してみると大卒との学歴の壁に直面して、悩んだり、自信を失われた方もいるのではないでしょうか。

高専本科を卒業して大手企業に就職しましたが、大卒と比べてキャリアパスや配属先も限定される状況で本当にこのままでいいのか悩んでいます。

高専本科から就職するとそのような悩みを抱える方もそれなりにいるようです。この記事では学歴に縛られずに思い描くキャリアを切り開く方法をいくつか紹介します!
私は、高専本科を卒業して大手メーカーに就職しましたが同じ悩みを抱えて様々な道を模索して最終的に社会人からの大学編入を選択しました。
もちろんこれだけが正解ではないので、様々な手段を詳しく紹介していこうと思います。
- 高専本科を卒業して社会人になった若手社員
- 進路選択を控えた高専生
社内でのキャリアアップ
正攻法として今の会社でコツコツと実績を積み重ねながら結果を出して社内で昇進を目指すという方法です。
もちろん、この方法で大卒を抜いて出世した人も多くおり、高専卒からの叩き上げで大手企業の社長になった人もいます。
会社によっては、試験や上司の推薦で総合職へのキャリアチェンジへの道が用意されている場合もあります。

一方で、大卒を抜いて昇進するには、仕事ができることは当然で、社内政治力にも長けて、強運も持ち合わせていなければなりません。
これだけの能力があるのであれば、後述する転職や起業・副業でもっと成功できると思います。
綺麗ごとを抜きにして話すと、普通の人であればコツコツ頑張っても大卒より安い給料でまじめに働いてくれる都合のよい高専卒社員で終わってしまうことが多いと思います。
世の中は不条理で、採用時の学歴と採用区分で将来どこまで出世できるかが決まってしまう組織が多いです。
極端な例を挙げると、公務員におけるキャリアとノンキャリア、軍隊における将校と下士官・兵卒が挙げられます。
このような組織では、下の階層から上の階層に行くことが事実上不可能です。歴史ある大手企業では今でもこのような組織体制であることが多いと思います。

- 転職などの進路変更に伴うリスクや負担が少ない。
- 組織体制によってはキャリアアップに限界がある。
- キャリアアップにおいて運が占める割合が高く時間対効果が悪い。
転職によるキャリアアップ
高専卒を大卒・院卒と同じキャリアパスや給与体系に位置づけている企業に転職するという方法です。
今の採用区分のまま頑張るより、採用区分を変えてしまう方が時間対効果や実効性は高いです。
また、数カ月転職活動をするだけなのですぐに取り掛かることができ、スピードという点でもメリットがあります。

転職が一番おすすめです!

一方で、転職において大学卒以上を要件にしている求人も多く、高専卒が応募できる総合職の求人を見つけて選考を通過するというハードルは高めです。
現職で実績を積むとともに資格などを活用して転職成功の可能性を高めましょう。
- キャリアアップを達成するまでのスピードが速い。
- 採用区分を変えることによる時間対効果が高い。
- 転職においても学歴面でハンデがある。
公務員試験によるキャリアアップ
公務員試験を受けて公務員に転職するという方法です。
公務員には様々な種類がありますが、例えば、国家総合職と国家一般職のように総合職と一般職の区別がはっきりと分かれていて、総合職の試験に合格して所定の選考を受けることで学歴関係なく総合職への道を開くことができます。

私もはじめはこの方法を試しました!
公務員試験は一般企業への転職と比較して筆記試験が占めるウエイトが高く勉強による努力が報われやすい点が特徴です。

一方で、試験合格にはそれなりの時間と努力が必要で一般企業への転職とは異なる性質を持っています。
また、学閥が色濃く残っている場合もあり、総合職になれたとしても必ずしも望むキャリアを歩めない可能性があります。
- 勉強による努力が報われやすい。
- 採用区分がはっきりしており、学歴関係なく総合職への道が開ける。
- 試験合格には努力と時間が必要。
- 学閥など古い体質が色濃く残ることも。
大学編入によるキャリアアップ
会社を退職して大学に編入して学位を取得して再就職することによってキャリアアップする方法です。
学歴自体を変えてしまうので、大卒・院卒向けの求人に堂々と応募できますし、ほぼ確実に総合職として扱われます。
また、それ以上に学歴による壁に悩んだりコンプレックスを抱くことがこの先の人生でなくなるという実益以上の精神的メリットがあります。

私はこの方法でキャリアアップに成功しました!
さらに、大学編入試験は高専卒にとってかなり有利な試験なので、高専卒の強みを活かすことができます。

一方で、大学編入試験合格にはそれなりの努力と時間が必要かつ、卒業までの学費と生活費を工面しなければならず、ハードルとしては他の方法と比較してかなり高いです。
- 学歴による壁やコンプレックスを克服することができる。
- 大学での研究や勉強、自由な時間は大変貴重な経験になる。
- 試験勉強や経済的なハードルが高い。
起業・副業によるキャリアアップ
副業に取り組みながら経験を積むことで転職したり、独立してフリーランスとしてキャリアップを目指す方法です。私の知り合いにもこの方法で成功している人もいます。
副業としてはwebライティングやブログなどが挙げられます。
これらなら低リスクで始められ、学歴関係なく実力で成り上がることも夢ではありません。

成功すれば大卒サラリーマンより大きく稼げます!

一方で、成果が出るまで時間が掛かり、それなりの努力も必要であるため、趣味の範囲で終わってしまったり、途中でやめてしまったりしやすいです。
- 学歴に影響されにくく、誰にでも成功できるチャンスがある。
- 成功するか先が見えない状態で努力し続けなければならないため、挫折しやすく実現性が低い。
資格によるキャリアアップ
資格を取得して、社内での昇進や転職、副業に活用してキャリアアップするという方法です。
技術系の方向けの資格としては技術士や情報技術者、電気主任技術者などが挙げられますし、TOEICも英語力のアピールとして活用しやすいです。

私は弁理士資格を転職に活用しました!

資格と取るだけでは何も変わらないので、資格をどのように使っていくのか考えて資格を選び、勉強することが大事だと思います。
- 社内での昇進や転職を有利にすることができる。
- どう使うのか考えて取得し、資格コレクターにならないように注意。
この記事のまとめ
これまで、高専卒社会人からのキャリアアップの方法を述べました。
私は大学編入を選びましたが高専卒社会人には様々な可能性があると思いますので、自身の置かれている状況や希望を踏まえて最適な進路を選んでいただければと思います。
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