これまでの工作で船体が形になりましたが、動力なしでは航行できないのでまだまだ船とは言えません。ここでは、モーターやギアボックス、RCメカの搭載について解説します。
軸系装置の計画と設計
先ずは、資料やプラモデル、実船の写真を参考に大まかに軸系装置を計画してみます。
あさひ型は、2軸推進で、船首側の第1機械室(以下1機室)のガスタービンエンジン及び推進電動機が左舷側のプロペラを駆動し、船尾側の第2機械室(以下2機室)のガスタービンエンジン及び推進電動機が右舷側のプロペラを駆動します。また、推進軸は垂直方向(縦レーキ)と水平方向(横レーキ)に傾斜しています。模型でも以下のように設計してこの配置を再現します。
- 先ずは、プロペラ直径とプロペラの大体の位置を図面上で決めます。
- 1機室と2機室におけるモーターの大体の位置を図面上で決めます。
- プロペラとモーターが自然に繋がるように軸心を図面上に描いて縦レーキと横レーキを決めます。
- 上記手順を繰り返して図面を微調整します。このとき、市販されているプロペラやギアボックス、シャフトの寸法も考慮して実際に作れるように微調整します。

図面ができたら、プロペラやパーツを準備します。
ギアボックスはタミヤのハイスピードギアボックスを使用します。スケール船らしい速力で航行させるのに丁度よい回転数に減速してくれます。
プロペラや推進軸のようにタミヤの楽しい工作シリーズのパーツでは対応できないものはAYARD(タグボート,スケールボート,帆船模型)のような専門店の通販で入手します。
船尾管とシャフトブラケットの製作
船尾管は丁度良い既製品がないため、真鍮パイプをはんだ付けして作ります。内部にグリスを注入して水が入らないようになっています。
シャフトブラケットも真鍮パイプとエポキシパテ、プラ板で作りました。

軸系装置の据え付け
推進軸の縦レーキと横レーキを決めるための治具を作り、治具を使って船尾管を船体に仮止めして、エポキシ接着剤で固めます。

後は、船尾管を基準にしてシャフトブラケットや中間軸受け、ギアボックスを据え付けていきます。据え付けはエポキシ接着剤で固めるとよいです。

舵の製作
軸系装置の組み立てと並行して舵の工作と据え付けも行います。舵は積層したヒノキ板から削り出して作りました。舵も船尾管と同じ要領でシール装置を作ってシール装置はエポキシ接着剤で船体に据え付けます。
軸系装置や舵はメンテナンスを考慮して軸を抜き出して分解できるようにしています。

RCメカの搭載
RCメカは何でもよいのですが、最も手軽で安く済ませるならRCカー用の2chホイールタイプのプロポセットがよいと思います。単純に航行させるだけでなはく、様々なギミックを仕込むのであればチャンネル数の多いステックタイプを選ぶとよいです。ここでは、タミヤのベーシックなものを選びました。
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