ラジコン船をゼロからDIYするためには、初めに設計をしなければなりません。ここでは、方眼紙を使った設計方法について紹介します。
作りたい船の資料を集める
まずは、船の側面図を作成するために資料を集めます。通販サイトからプラモデルの組立説明書の塗装図をダウンロードして利用するのが手軽です。構造がわからない部分は書籍やネットの写真、イラストを参考にします。
方眼紙に側面図を書きだす
資料に描かれている図面(以下、見本という)の縮尺がわからないので見本の縮尺を求めます。実船の全長は資料に大抵書いてあるので、見本の全長/実船の全長で見本の縮尺がわかります。作りたい模型は1/150なので、(1/150)/見本の縮尺で拡大係数がわかります。あとは、見本の各部の寸法を定規で測って、拡大係数を掛けて方眼紙に書いていきます。余談ですが、船の製図では船首側が紙面右側と決まっています。
方眼紙に平面図を書き出す
見本の平面図を側面図と同様の手順で方眼紙に書き写していきます。
線図を書く
次に、最も重要かつ難しい正面線図を書きます。昔の船(例えば、戦艦大和など)については正面線図の資料があることが多いです。しかし、現代の船については機密事項である線図は一般的に公開されていません。そこで、線図は側面図、平面図、写真等を参考に自分で作図します。まず、側面図の船体を複数の区画に分割します。分割箇所は自由ですが、ラジコンメカのスペースを考慮しながら分割します。曲線が複雑な船首部と船尾部は分割数を多くして、直線的な船体中央部は分割数を少なくします。フレームが多いほど強度や曲線を作る上で有利ですがメカが積みにくくなるのでその点を考えながら思い切りよく分割します。
分割したらフレーム毎に正面線図を書いていきます。最上部のデッキの幅は平面図からわかるのでデッキから書きます。あとは、実船の資料(進水式やドック中の写真等)やプラモデルを参考にしながら雲形定規で滑らかに線図を書いていきます。紙で見本を作って確認するのもよいと思います。船体の良し悪しがここで決まる重要な作業なので試行錯誤しながら納得ゆくまで図面を作りこみます。
実船ではさらに平面線図と側面線図も書きますが、そこまでしなくても趣味の模型としては側面図、平面図、正面線図があれば十分なのでここまでとします。
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